英語のリスニングを苦手から得意に変える方法

リスニング

 こんにちは、Sookです! 私が40歳から英語を習い始めたとき、なぜかリスニングだけはけっこう得意でした。そこで今回は、これまでの英語学習を振り返りつつ、リスニングが得意になったきっかけについてお話ししたいと思います。

Sook
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「リスニングが苦手」という人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

リスニング力とは英語の音にどれだけ慣れているか

 リスニング力とは、英語の音にどれだけ慣れているか、がカギを握っています。ですので、これまで何らかの形で英語の音を聞き慣れてきた人は、少し勉強を始めるだけで、リスニング力がするすると上がっていきます。

 私も中学、高校で英語を習って以来、かなりブランクがあったのですが、リスニングの勉強を始めてからは、英語が少しずつ聞き取れるようになっていきました。

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学習塾でリスニングのスパルタ教育

 私が「英語の音に慣れた」きっかけは、中学時代の塾での経験が大きく影響しています。その塾は、個人の自宅の一部を教室にした小さな学習塾で、当時50代くらいのY先生が一人で教えていました。

 このY先生は地元の名門私立高校出身で、その中高一貫の私立校は、Y先生が通っていた当時から、なんと英語の授業はネイティブが英語で行っていたとのこと。ですからY先生は、外国人と英語でちゃんとコミュニケーションが取れる、いわゆる「英語がしゃべれる先生」でした。

教科書は見せずに、音だけに集中させる

 Y先生の英語の教え方は、とても変わっていて、授業中は教科書もノートも鉛筆も使うのはNG。机の上には何も置いてはいけない、というのがルールでした。

 それで何をやるかと言うと、先生がカセットデッキにテープを入れて(まだCDなど存在していない20世紀の話です💦)、学校の教科書New Horizonのテープを何度何度も聞かせるのです。

言葉をしゃべるというよりも、音マネをする

 私たち生徒は全神経を傾けて、カセットデッキから聞こえてくる音に集中します。というのも、テープを聞いた後で、1人ずつあてられて、聞き取った英語をしゃべらされるからです。

Alphabets

 音だけを頼りに、聞いた英語をそのまましゃべるというこの行為、簡単そうに思えるかもしれませんが、これが、実に難しい!!

 学校などでは、先生が、「リピートアフターミー」(Repeat after me.)などと言って、ネイティブの発音を日本語っぽい発音に変換してくれるので、リピートできるのですが、Y先生はそんなの一切なし。ただ英語を聞かせるだけで、Y先生が発音してくれたり、解説してくれたりなど一切ありません。

 おまけに教科書も見せてもらえないので、何をしゃべっているかも全くわからず、とにかく聞こえてきた音を、モノマネのようにまねるしかないわけです。

 さらには、メモも取れないので、音をそのまま記憶しなければなりません。あてられたときにみんなの前で恥をかかないように、全員が必死でテープから流れる英語に集中しました。

“ヤッセテーズ”とは、いったい⁉

  当時は中学1年生でしたから、聞き取る英語も最初は短く、This is a desk.といった簡単なものでした。ですから、教科書がなくとも、なんとなく意味はわかりました

 ところがある日、カセットからよくわからない音が聞こえてきたのです。ネイティブの男性の声が、「ヤッセテーズ」と言っているではありませんか! 「ヤッセテーズ??」

 「ヤッセテーズ」っていったい何?と思いつつ、再度集中して聞いてもやはり、「ヤッセテーズ」としか聞こえません。人間というのは不思議なもので、たとえ外国語であっても、意味がわからない言葉を自分の口から発するのは実に勇気がいるもの。私は不安になりました。

 でも、とうとう私の番が来てしまったのです。私は覚悟を決めて、聞こえたままの英語を精一杯の音マネで、「イズディッサデスク? ヤッセテーズ」と答えました。

 Y先生はこのように、「音だけ聞かせて英語を丸暗記させる」というスパルタ方式でしたが、私たちが、聞いたままの英語をどんなに下手くそにしゃべっても、発音を直したりすることは一切ありませんでした。ですので、私の「ヤッセテーズ」も、特に何の指摘もなく、無事終わったのでした。

 一方、私は「ヤッセテーズ」の正体が知りたくて、家に帰るやいなや教科書を開いてみました。すると、なんとそこには「Yes, it is.」と書かれてあって、びっくり! 「どうしてイエス、イトゥイーズが、ヤッセテーズなのか?」と信じられない思いでした。

まずは言葉と思わず、音マネでとらえて英語に慣れる

 今振り返ると、Y塾での3年間で、私は「英語の音」と「英語の音」として聞く練習ができたのではないかと思います。

 Y先生の「あえて教科書を見せない」という方法も、純粋に音に集中させる仕掛けとして非常に有効だったと感じます。あのとき、私がもし教科書を見ていたら、耳では「ヤッセテーズ」と聞こえているのに、「イエス、イトゥイーズ」と、無理やり日本語の音に変換して覚えようとしたと思います。

リスニングの「苦手」を「得意」に変えるための練習法

 ですので、リスニングに苦手意識がある人は、まず、こんな方法を試してみてください。

  • 英文を見ずに、まずは何度も繰り返し聞く(メモは取らない)
  • 聞こえた英文を口に出して言ってみる(モノマネの要領で。言葉の意味はわからなくてOK)
  • 英文を見る(ヤッセテーズのように全然違って聞こえた箇所をノートに書き写す)
  • 今度は英文を見ながら、音と一緒にオーバーラッピングしてみる。

 リスニングの素材となるものは何でもOKですが、比較的簡単で短いものがおすすめです。

リスニングの練習なのに、どうして口に出して言う必要があるのか?と思われるかもしれませんが、「自分が話せない音は聞き取れない」と言われるからです。

また、これは「英語の音」に慣れる練習ですので、英文や単語の意味はいったん忘れてください。

Sook
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この練習は、英語の発音も良くなっていくので一石二鳥ですよ!


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